この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊ならではの旅」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
毛ガニ、ホタテ、北海しまえび… オホーツクの海は、北海道・海鮮グルメのふるさと
オホーツク・ライン【目次】
「オホーツク・ライン」の概要
道北の稚内と道東の網走を結ぶ国道238号は、道内では「宗谷国道」で親しまれているが、近年は日本海側を走る観光ルート「オロロン・ライン」に対して、「オホーツク・ライン」と呼ばれることが多い。
総延長は約320キロ。
日本最北端の宗谷岬を経由し、網走から国道244号・334号と乗り継いで、世界遺産・知床半島へと続く、オホーツク海沿岸の豪快なロング・ツーリングルートは、まさにライダーにとっては憧れの道だろう。
しかしクルマ旅の場合、同じようにワンデイで駆け抜けるのはもったいない。
道中では、「各駅停車」で流氷がもたらすオホーツクの海の恵みを満喫しよう。
「オホーツク・ライン」の観光事情
通常、「オホーツク・ライン」は興部(おこっぺ)町までが道北で、紋別市から下は道東に区分されている。
そのため、ガイドブックもそれに準じて編集されているものが多い。
しかし実際の旅では、そんなエリア区分にとらわれる人はいないはずだ。
そこでこのページでは、エリアまたぎで「オホーツク・ライン」の見どころと、車中泊スポットを紹介したい。
「オホーツク・ライン」のお勧め観光スポット
【道北】
日本最北端の地 宗谷岬&宗谷丘陵
宗谷岬というと国道238号沿いに設けられた「宗谷岬公園」だけが見どころのように思われがちだが、そうではない。
【道北】
クッチャロ湖とベニア原生花園
夕陽が美しいことで知られるクッチャロ湖は、日本とロシアを行き来する水鳥の重要な中継地として、ラムサール条約に指定されているが、夏はカヌーやウインドサーフィンが楽しめるキャンプフィールドとして人気がある。
【道北】
毛ガニとよさこいソーランの町 枝幸
ここから道東。
シニア世代の車中泊旅行者が集うパラダイス 紋別
紋別の見どころは?と問えば、一般的には「氷海展望塔オホーツクタワー」に代表される、流氷関連の施設の名前が挙げられると思うが、シニア世代の車中泊旅行者からは、たぶん思いもよらぬ答えが返ってくると思う(笑)。
【道東】
道東屈指の海産物グルメスポット サロマ湖
北海道の沿岸部には、生唾が出るような鮮魚店や漁協直売所が点在する。
オホーツク・ラインではサロマ湖から網走間にいい店が揃っているが、この地域の特徴は種類の豊かさだ。
ロードサイドの店には、名産のホタテや北海シマエビの他にも、ついつい衝動買いしてしまうほど、安くて美味しい魚介類が並んでいる。
また平昌(ぴょんちゃん)オリンピック以降にサロマ湖の新名所になったのが、常呂町にある「アドヴィックス常呂カーリングホール」。
この競技場は、銅メダルに輝いた女子カーリングチーム「ロコ・ソラーレ(
【道東】
網走と云えば、クリオネでしょ。
「るるぶ」や「まっぷる」なら、「博物館 網走監獄」を筆頭に挙げるかもしれないが、筆者は同じ入場料を払うなら、流氷の海に漂う「癒やしの妖精」が棲む「網走流氷館」をお勧めする。
さらに網走周辺には、紹介しておきたい珍しい光景が見られる場所もある。
【道東】
クライマックスは、世界遺産・知床半島
オホーツク・ラインは、世界自然遺産・知床半島のウトロ側に通じている。
ただし世界遺産らしさが感じられるのは、知床横断道路と、知床峠を超えた先にある羅臼側だ。
「オホーツク・ライン」の主な観光&グルメスポット一覧
「オホーツク・ライン」の車中泊事情
前述した「紋別ベイエリアサイト」だけでなく、オホーツクライン沿いには、無料または低料金で車中泊ができる、キャンプサイトが適度に点在している。
ゆえにここでは、道の駅よりもそういう施設に立ち寄りながら、オホーツクの海の幸を自前で楽しんでみるような体験をお勧めしたい。