北海道に20回以上の車中泊旅行を重ねてきた、車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家が、2023年6月現在の「道の駅 流氷街道網走」の車中泊情報をご紹介。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
観光情報が充実している「道の駅 流氷街道網走」は、網走をめぐる前に立ち寄っておきたい道の駅
「道の駅 流氷街道網走」 DATA
道の駅 流氷街道網走
〒093-0003
網走市南3条東4丁目
☎0152-67-5007
営業時間
9時~18時30分
※施設によって異なる
年末年始(12/31~1/1)休館
「道の駅 流氷街道網走」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第29回
登録日/2008年12月10日
「道の駅 流氷街道網走」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2010.09.07
2013.07.30
2018.07.17
2020.07.30
2021.07.10
2022.07.27
※「道の駅 流氷街道網走」での現地調査は2022年8月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2023年6月に更新しています。
道の駅 流氷街道網走
「道の駅 流氷街道網走」のロケーション
車中泊にも縁を残した、昭和の名俳優・高倉健がこの世を去って、まもなく10年。
近頃は「網走」と云っても、この「網走刑務所」を連想する人が少なくなったのでは?とは思うのだが(笑)、正式名称「博物館 網走監獄」は、2023年の”網走の観光・お出かけスポット”をみると、今なお堂々の1位にランキングされている。
ただ筆者が個人的にお勧めするのは、こちらの「オホーツク流氷館」だ。
ここには、北海道でもなかなか実物にお目にかかれない「クリオネ」がいる。
筆者が知る限り、貝の一種で”流氷の天使”と呼ばれる「クリオネ」が見られる施設は、道央の日本海沿いにある「道の駅シェルプラザ・港」と、ここしかない。
また網走周辺は思っているより自然も豊かで、特に能取湖(のとりこ)では夏はタンチョウの姿も見かけるし、秋には見事なサンゴ草の紅葉が見られることでも知られている。
その網走の”玄関”とも呼べる位置に、「道の駅 流氷街道網走」はある。
網走港に隣接する「道の駅 流氷街道網走」は、「みなとオアシス網走」の中核施設を兼ねており、冬は流氷観光砕氷船「おーろら」の発着場としても利用される。また「女満別空港」からも近く、ここからレンタカーで知床半島に向かう人も多い。
そのため「道の駅 流氷街道網走」には、団体客に加えて飛行機とレンタカーを使う旅行者も集まることから、「観光案内所」が置かれており、旅の便宜を図ってくれる。
ここでは我々もまず、その恩恵に授かることを考えたい。
ちなみに網走周辺には、「道の駅 メルヘンの丘めまんべつ」と「道の駅 はなやか(葉菜野花)小清水」があり、車中泊には観光地に近くて、ざわつかない両駅のほうが適していると思う。
「道の駅 流氷街道網走」の施設
「道の駅 流氷街道網走」のレイアウトは敷地の中央に駅舎があり、左右に駐車場が配置されているが、いずれにも傾斜がある。
こちらが駅舎に向かって右側にあたるBの駐車場で、海側には大型車用のレーンがあり、普通車用のスペースは幹線道路に面している。
いっぽうこちらはAの駐車場だが、駅舎から離れると傾斜が強くなる。
そのため100台を超える収容キャパがあるとはいえ、車中泊に適している場所は駅舎のほぼ正面の20台程度だろう。
24時間トイレは館内の「観光案内所」の隣にあり、個室にはウォシュレットが完備している。
売店はかなり充実していて、活けの毛ガニなども置いており、見ていて楽しい。
人気はやはり、網走ビールの「流氷ドラフト」のようだ。
オホーツク海をイメージしたブルーの「流氷ドラフト」は、その名の通り「流氷」を仕込水に使用し、天然色素のクチナシを使って特殊な色付けに成功した発泡酒で、お土産には喜ばれると思う(笑)。
ユニークなのは2階のフードコート。ご当地らしくて、こういうの好き(笑)。
館内でもうひとつ目立っていたのが、吉永小百合の映画「北の桜守(きたのさくらもり)」のロケセット。
「北の桜守」は、2018年3月に公開された日本映画で、「北の零年」(2005年)、「北のカナリアたち」(2012年)に続く、「北の3部作」の最終章にあたる作品だが、網走で撮影された「江蓮食堂」のシーンがもっとも多く登場する。
恒例により(笑)、予告編の動画を埋め込んでおいたが、「北の3部作」のロケ地めぐりは、北海道にリピートする人にはお勧めしたいコンテンツだ。
こちらの写真は、稚内にある「北の桜守パーク」の館内のひとこま。
「希少生物」から「名作映画」まで、プロの守備範囲は広いんです(笑)。
でも北海道をそれなりに語りたいなら、こうでなくっちゃね!
「道の駅 流氷街道網走」の車中泊好適度
「道の駅 流氷街道網走」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:営業時間中に有料で回収。
缶・ビン・ペットボトル:同上
2022年に訪ねた時はゴミ箱がたいそう立派になっており、ここで買ったペットボトルでさえ捨てるのが難しくなった(笑)。
実はそれさえも、本当は禁止だから驚く。
筆者はここでゴミを捨てていないので未体験だが、経験者のコメントを見ると、分別が細かいみたいで、けっこう苦戦を強いられているようだ。
しかも1枚20円と一見安いように見えるが、袋は分別する数だけ必要ということで、表現としてはマヤカシともいえそう…
網走ではここで捨てなくても、「道の駅 はなやか(葉菜野花)小清水」の駅舎入口に、缶・ペットボトルだけでなく、可燃物も自由に捨てられるゴミ箱が置いてある。
そもそも、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を記載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 流氷街道網走」の最寄りの温泉&周辺買物施設
お勧めはクルマで行けて、シャワーもシャンプーもある「温泉旅館 もとよし」。
温泉旅館 もとよし
道の駅から約8キロ
☎0152-48-2241
おとな450円
12時〜21時30分
最寄りはこちら。
ときわ湯
道の駅から800メートル・徒歩約10分
☎0152-44-4066
おとな480円
15時〜21時・水曜定休
駐車場なし
コンビニ
セブンイレブンまで約400メートル。
スーパーマーケット
「フードマスター ベーシック 橋北店」まで約1キロ。
ここは品揃えが良くてお勧めだ。
「道の駅 流氷街道網走」のアクセスマップ