【2023年3月更新】
車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 吉野路黒滝」の車中泊に関する記述です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。


「道の駅 吉野路黒滝」は、駐車場で車内からお花見ができる”とっておき”の道の駅。
道の駅 吉野路黒滝 DATA
道の駅 吉野路黒滝
〒638-0233
奈良県吉野郡黒滝村大字長瀬22
☎0747-62-2456
営業時間:9時~17時
コンビニ:7時~20時
年中無休
「道の駅 吉野路黒滝」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第1回
登録日/1993年4月22日
「道の駅 吉野路黒滝」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2005年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2005.04.29
2010.02.25
2011.04.09
2013.09.06
2020.04.04
※「道の駅 吉野路黒滝」での現地調査は2020年4月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2023年3月に更新しています。
道の駅 吉野路黒滝【目次】
「道の駅 吉野路黒滝」のロケーション
まず、日本には桜の美しい道の駅がたくさんあると思うが、筆者の知る限り、近畿におけるナンバーワンはこの「道の駅 吉野路黒滝」だろう。
日頃から「車中泊は旅の手段」と語る筆者も、ここだけは例外。

出典:黒滝森物語村
桜が咲く時期とホタルが舞う時期は、それを鑑賞するため、わざわざ車中泊に訪れたいと思うほどだ。
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産である、「吉野山」と「天川村」に近い「道の駅 吉野路黒滝」は、1993年4月に登録された「道の駅第1号」のひとつにあたる古参の道の駅。
「吉野山」は近畿を代表する桜の名所でも知られているが、「道の駅 吉野路黒滝」は、「吉野駅」から約22キロ・クルマで30分ほどのところにあり、「道の駅 大淀iセンター」と同じく、その観光時の車中泊スポットとして利用できる。
いっぽう筆者は、「天川村」に子供を連れて釣りやキャンプによく出かけていたので、「道の駅 吉野路黒滝」ができた当時から、その行き帰りによく利用してきた。
行者が修行を重ねる大峰山の麓に位置する「天川村」は、今でもネイティブのアマゴやイワナが生息する、近畿屈指のネイチャーフィールドだ。
「道の駅 吉野路黒滝」の施設
「道の駅 吉野路黒滝」の駐車場はフラットで支障はなく、国道309号からは奥まったところにあるので夜も静かだ。
また黒滝村から先には、洞川温泉くらいしかないため、大型トラックがここで泊まることも稀だろう。
24時間トイレは、駅舎の横側に自動販売機が並んだ奥に入口があり、中はウォシュレットに改修されている。
ただお花見ができる駐車場の一等地からは、いちばん離れた場所になる。
筆者が、昔から「道の駅 吉野路黒滝」に立ち寄る時の”お目当て”がこれ。
少しピリ辛のダシで煮込んだ手作りこんにゃくは、子どもたちにも好評で、通算すればこれまでに50本くらいは食べているかもしれない(笑)。
昔から長きにわたって1本100円だったが、最近はこんにゃくがかなりスリム化し、110円に値上がりしている。
「道の駅 吉野路黒滝」は、指定管理業者が現在の「株式会社黒滝森物語村」になって以降、かつてはなかったコンビニが食堂のあった場所に入店し、可燃物のゴミ箱も設置されるようになるなど、目に見えて内容が充実してきた。
食事は軽食と弁当しかないが、代わりにテイクアウトの屋台が充実している。
こちらがヤマザキショップの店内。
昔からの売店も健在だ。
春は都会の人が喜ぶ山菜類も店頭に並ぶ。
お花見の夜に筆者が食べた晩餐は、天川村名物の名水豆腐を使った「湯豆腐」。
ポン酢も吉野の地酒「山桂」も、「道の駅 吉野路黒滝」の売店で手に入れた。
大きな改造ができなくても、旅行者のニーズをちゃんとつかめば活性化できる良いお手本のような道の駅だと思う。
難点は地デジが映らないこと。
だが現在はネットさえ通じれば、アンテナなしでもBS放送までが見られる時代だ。
「道の駅 吉野路黒滝」の車中泊好適度チェック
「道の駅 吉野路黒滝」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:あり
営業時間中は屋外に置かれているが、その位置には少し違和感を覚えた。もしかすると、閉店とともに館内に収納されるかもしれない。
缶・ビン・ペットボトル:同上
なお、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を記載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 吉野路黒滝」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
今はどうかわからないが、以前は「道の駅 吉野路黒滝」で、指定管理業者が運営している「黒滝の湯」の割引券がもらえた。
黒滝の湯(旧御吉野の湯)
道の駅から約850メートル
☎0747-62-2770
大人700円
11時~20時(受付終了19時30分)
通年営業・不定休
コンビニ
売店内にヤマザキストアが入店している。
営業時間:7時~20時
スーパーマーケット
約15キロ・クルマで30分ほど離れた「オオクワ淀西店」まで行かないとない。
しかも道はカーブが多く買い出しに出るのは大変なので、飲み物と食事はあらかじめ用意していくほうがいい。
「道の駅 吉野路黒滝」のアクセスマップ
吉野山 車中泊旅行ガイド
熊野古道 車中泊旅行ガイド
紀伊半島全域に及ぶ、日本を代表する広大なる世界遺産の愉しみ方をご紹介。この世界遺産なくして、紀伊半島は語れない。
※記事はすべて外部リンクではなく、オリジナルの書き下ろしです。
車中泊でクルマ旅 総合案内
クルマ旅を愉しむための車中泊入門

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