北海道に20回以上の車中泊旅行を重ねてきた、車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年8月現在の「道の駅 くろまつない」の車中泊に関する情報です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
ピザとパンで有名な「道の駅 くろまつない」は、緑の中のリゾート感に満ちた空間。
「道の駅 くろまつない」 DATA
道の駅 くろまつない
〒048-0134
北海道寿都郡黒松内町字白井川8-10
☎0136-71-2222
営業時間
4月~10月:9時~18時・無休
11月~3月:9時~17時・火曜定休
年末年始(12月31日~1月1日)休館
「道の駅 くろまつない」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第15回
登録日/1999年8月27日
「道の駅 くろまつない」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2007年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2012.08.06
2013.08.10
2018.07.27
2020.08.05
※「道の駅 くろまつない」での現地調査は2020年8月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2023年8月に更新しています。
道の駅 くろまつない【目次】
いくらパンとピザが美味しいとはいえ…
このマップを見ればお分かりになると思うが、日本海と噴火湾、そしてニセコからも遠く離れたところにある「黒松内」は、北海道のリピーターか、1ヶ月以上かけて北の大地を周る旅人でもなければ、まず足が向かない町だと思う。
それはネットで「道の駅 くろまつない」の車中泊情報を検索すると、道内在住のブロガーの記事が、グーグルの上位にずらりと並んでいることからも伺える(笑)。
それでいい。
北海道にまで来て「道の駅」しか周らないようでは、書ける話はみんな同じで、トイレの写真ばかりを載せてる”金太郎飴みたいな素人サイト”はいくつも要らない(笑)。
それに札幌市民にすれば、残された数少ない道産子の「穴場」にまで、内地の人がノコノコと出てきなさんなよ。ニセコでもう十分でしょ…
そんな想いがあるかもしれない。
実際のところ観光旅行的見地に立てば、はるばる「道の駅 くろまつない」まで来て、車中泊をする理由は見当たらない。
確かに、有名な「ピザドゥー」は「道の駅サーモンパーク千歳」からは消えたが、ここまで来なくても「道の駅ルスツ230」に行けば食べられる。
「道の駅 くろまつない」には、「toit vert II(トワ・ヴェール・ドゥ)」というサブタイトルが銘打たれている。
フランス語で「緑の屋根」という意味を持つ「toit vert(トワ・ヴェール)」は、「黒松内町特産物手づくり加工センター」の愛称で、チーズ、ハム、ソーセージ、アイスクリームなどの製造工程を見学しながら、購入することができる施設だ。
さて。
「道の駅 くろまつない」がオープンしたのは1999年(平成11年)。
もともとは町内のイベント等を紹介する、インフォメーションが主な役割だったようだが、 toit vertⅡ(トワ・ヴェール・ドゥー)が敷地内にできたのは、それから約10年を経た2010年(平成22年)のこと。
詳しい経緯はわからないが、「道の駅 くろまつない」はこの時から、”道路利用者の休憩施設”と云うよりも、”グルメが主体の町内観光施設”と呼ぶに相応しい陣容になったのだろう。
当時からさらに10余年が過ぎた現在の「道の駅 くろまつない」は、「パン工房」とドイツ風ピザを提供する「ピザドゥー」がその人気を牽引している。
広い館内には特産品を販売するコーナーと、休憩スペースを兼ねたイートインが用意されており、居心地は悪くなかった。
さらに「道の駅 くろまつない」は、18ホールのパークゴルフ場(有料300円)とも隣接しており、駐車場は共用だ。
そうなると必然的に滞在時間が長くなるわけだが、それは「道の駅 くろまつない」でも織り込み済みのはず。
嬉しいことに駐車場は平坦で、車中泊だけでなく昼寝にも適している(笑)。
さらに駅舎の外には、木漏れ日のテラス席もあり、24時間トイレにはウォシュレットも完備している。
繰り返しになるが、黒松内周辺には主だった観光地はなく、「旅の宿」としては使いづらいが、ニセコ周辺に数日滞在しようという人には、岩内から日本海に出て寿都から戻る途中に、1泊くらいはここにステイしてもいいだろう。
なお、夏の寿都にはこんな楽しみもある。
「道の駅 みなとま~れ寿都」は駐車場が狭くて車中泊には向かないが、「道の駅 くろまつない」までは約23キロ、30分ほどで到着できる。
「道の駅 くろまつない」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:なし
缶・ビン・ペットボトル:なし
この写真は2018年に撮影しているが、2020年の訪問時には可燃物のゴミ箱は見当たらなかった。
見落としたかもしれないが、コロナ禍もあって撤去された可能性は否定できない。
ただ「道の駅 くろまつない」のゴミに対する対応は、その前から悪化している。
この写真は2012年に撮影しているが、当時は館外に可燃物のゴミ箱も置かれていた。
ちなみに、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を記載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
黒松内温泉ぶなの森
※約11キロ・クルマで10分
☎0136-72-4566
おとな600円
11時~21時30分 (受付最終21時)
4~10月:第1水曜定休
11~3月:第1・3水曜定休
年末休館
コンビニ
セイコーマートが約10キロのところにある。
スーパーマーケット
約10キロのところに「Aマートくろまつない店」がある。
「道の駅 くろまつない」のアクセスマップ