北海道に20回以上の車中泊旅行を重ねてきた、車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年8月現在の「道の駅 だて歴史の杜」の車中泊に関する情報です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 だて歴史の杜」は、広くて平坦な駐車場と品揃え豊かな観光物産館を持つ、利便性の高い「旅の宿」。
「道の駅 だて歴史の杜」 DATA
道の駅 だて歴史の杜
052-0012
北海道伊達市松ヶ枝町34-1
☎0142-25-5567
営業時間(物産館)
4月~11月:9時~18時
12月~3月:9時~14時
年末年始(12/31日~1月/4日)のみ休館
「道の駅 だて歴史の杜」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第16回
登録日/2000年8月18日
「道の駅 だて歴史の杜」筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2013.08.05
2020.07.22
2021.04.21
2022.08.10
※「道の駅 だて歴史の杜」での現地調査は2022年8月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2023年6月に更新しています。
道の駅 だて歴史の杜【目次】
「道の駅 だて歴史の杜」のロケーション
「道の駅 だて歴史の杜」がある「伊達」の町は、1870年(明治3年)に集団入植した、仙台藩主・伊達氏の分家、亘理(わたり)家当主・伊達邦成と、その家臣達によって開拓された歴史を持つ。
有珠山と内浦湾に面する伊達市は、豊かな自然と食に恵まれた、温暖で雪が少ない快適な居住地域で、道の駅のまわりには、かつて縄文人とアイヌが暮らしていた遺跡も見つかっている。
”北海道史でもっとも成功した開拓団”といわれる亘理家は、先住民を迫害せず、アイヌコタンと自分たちとの距離を尊重することを心がけ、共に益のあるような地域経営を目指したという。
今も「道の駅 だて歴史の杜」周辺に、生活に必要な施設がコンパクトに揃っているのは、そのことと無関係ではないのだろう。
さて。
「道の駅 だて歴史の杜」は、内浦湾沿いを走る国道37号沿いにあるのだが、周辺観光の際に利用するとしたら、「洞爺湖」との抱合せにするのが一番良さそうに思う。
洞爺湖の南東部には「道の駅 そうべつ情報館i(アイ)」があるのだが、ここは車中泊旅行者の評判があまり芳しくない(笑)。
いっぽう国道37号沿いにも、「道の駅とようら」と「道の駅あぷた」があるが、利便性・規模・居心地のいずれの観点からしても、「道の駅 だて歴史の杜」との格差は大きい。
道の駅とようら
元ボクシング世界フライ級世界チャンピオン「内藤大助」氏のご当地で、館内にはトロフィーやパネルが展示されているが、いかんせん駐車場の傾斜が急で、車中泊にはそぐわない。
道の駅あぷた
年中「生ウニ丼」が食べられることで有名だが、時間はランチタイムのみなので立ち寄りでないとありつけない。
写真は通常サイズ(1折)で、値段は2500円と確かにリーズナブルだった。
「道の駅 だて歴史の杜」の施設
「道の駅 だて歴史の杜」の駐車場は大きく3ヶ所に分かれているが、車中泊に利用されているのは上のマップの❶と❷のゾーンになる。
こちらは、写真の右手に24時間トイレが見える❷の駐車場で、路面は平坦で車中泊に支障はない。
24時間トイレにはウォシュレットが完備。
ただしトラッククレーンがあるので、日によってはこうなる(笑)。
いっぽうこちらが「観光物産館」前に広がる❶の駐車場になる。
24時間トイレからは離れているが、❷と同様に平坦で乗用車専用になっており、夜間もエンジン音は気にならない。
ということは、この写真でハイエースが停まっているあたりが、「道の駅 だて歴史の杜」のベスト車中泊ポジションになる。
さて。
立派な石垣と門構えを持つ「道の駅 だて歴史の杜」は、かつての伊達家の城跡に建てられているかのようにも見えるのだが、ここにお城はなかった。
繰り返しになるが、伊達邦成がその家臣達とともにこの地に入植したのは、1870年(明治3年)。戊辰戦争に敗れてからのことになる。
門の向こうは「総合公園だて歴史の杜」になっており、右の大きな建物は、舞台公演にも対応できる大ホールを持つ、中核施設のカルチャーセンターだ。
また駐車場の奥に見える「だて歴史文化ミュージアム」は、2017年11月に閉館した「伊達市開拓記念館」に代わる博物館として、2019年4月にオープンしている。
館内では、縄文時代から現代に至る地域の歴史を解説するとともに、「伊達市開拓記念館」が所蔵していた武具甲冑類や美術工芸品、そして重要文化財の有珠モシリ遺跡出土品を常設展示している。
最後は「道の駅 だて歴史の杜」のメイン施設となる「伊達市観光物産館」についてだが、この建物は2012年4月1日に「総合公園だて歴史の杜」の駐車場内に移転オープンしている。
売り場は、まるでスーパーマーケットのよう(笑)。
これだけのボリュームで野菜が並べば、町の人々が買いに来るのも頷ける。
とはいえ物産館なので、ちゃんとご近所の室蘭の名物も置いてある。
さらに、ご先祖の縁も忘れてない(笑)。
なお「道の駅 だて歴史の杜」にはレストランはなく、「ハンサム食堂」というテイクアウトの店で軽食が食べられる。
「ハンサム焼き」とはおやきのことで、たこ焼きチックな「ぶぅ〜玉」には、タコの代わりに豚肉が入っている。
休憩スペースを兼ねたフードコート。ここには可燃物のゴミ箱と、観光用のパンフレットもたくさん揃えてあり、フレンドリーな雰囲気を感じた。
「道の駅 だて歴史の杜」の車中泊好適度
「道の駅 だて歴史の杜」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:館内にあり営業時間中に利用可能
缶・ビン・ペットボトル:24時間トイレの横に設置
下は24時間トイレの横のゴミ箱。
ちなみに、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を記載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 だて歴史の杜」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
伊達温泉
道の駅から約3キロ・7分
☎0142-25-1919
おとな480円
8時~23時 ・不定休
シャンプー・ボディーソープなし
平日・土曜日は、食べ物・飲み物の持ち込みOK
※湯らん銭伊達店は、2023年7月31日閉館
コンビニ
セブンイレブンまで約0.8キロ。
スーパーマーケット
約0.8キロのところに「コープさっぽろ だて店」がある。