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クルマで旅する礼文島

18.特選スポット
「正真正銘のプロ」がお届けする車中泊旅行ガイド
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊ならではの旅」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
クルマ旅専門家・稲垣朝則の主な著書
車中泊の第一人者と呼ばれる稲垣朝則が、これまで執筆してきた書籍・雑誌と出演したTV番組等の紹介です。

花の浮島を堪能する。

本州なら2000m級の山にしか生息しない高山植物が、海抜ゼロメートル地帯で花を咲かせる。礼文島はその特有の環境から、いつしか「花の浮島」と呼ばれるようになった。

最盛期は5月下旬から7月上旬。この時期には固有種を含めて、約300種類の高山植物が花開く。

上/エゾカンゾウは尾瀬や霧ヶ峰に咲くニッコウキスゲの仲間。 下左/エーデルワイスの仲間のレブンウスユキソウは礼文島の固有種。礼文林道に群生する。 下中左/ラン科のレブンアツモリソウ。その希少性と美しさから盗掘が相次ぎ、現在は保護地に咲く。 下中右/レブンヨツガマ。ヨツバシオガマの一種だが、大型化して花が10段以上にもなるため別名で呼ぶ。 下右/レブンキンバイソウ。シベリアなどの北方を故郷にする高山植物で、日本では礼文島のみに自生。

花の季節の留意点

アツモリソウとウスユキソウは、同時期に咲かない。

写真のレブンアツモリソウは例年5月の下旬に最盛期を迎える。それに対し、レブンウスユキソウは6月中旬から下旬に満開となるため、同時期にキレイな両方の花を見るのは不可能に近い。

アツモリソウはハイキングコースでは見られない。

レブンウスユキソウは、礼文林道ハイキングコースの途中に群生地があるが、レブンアツモリソウは、浜中から澄海岬に行く途中の群生地か、「北のカナリアパーク」でしか見られない。
レブンアツモリソウの群生地
レブンアツモリソウの群生地と、赤いアツモリソウが咲いている場所の紹介です。

ちなみに、赤い花は礼文島固有種の白いレブンアツモリソウではなく、普通のアツモリソウだが、礼文島ではこちらのほうが珍しいという。

夜は真冬並みの冷え込みに注意。

礼文島は5月の最高気温が約12度、最低気温は約6度、6月は最高が約16度で、最低は約10 度。上旬と下旬では多少違うが、キャンプ場でも夕方以降は外で過ごすには厳しい気候だ。

2016年5月末の取材時には、明け方の気温が2度まで下がり、朝の久種湖は写真のようなケアラシとなった。また昼でも風は冷たく、ヤッケやダウンジャケットを持参するほうがいい。

さて。礼文島の魅力は花だけではない。

険しい断崖絶壁と樹木のない丘が続く西海岸には、他では味わえない「最果ての旅情」が漂っている。言い換えれば、この歩いて行くしかない環境が、今の景観と生態を守り続けてきた。

そのせいだろうか、礼文島に咲く花には、ハイビスカスのような派手さはない。だがどれもが凛々しく、素朴さの中に逞しさを隠し持っているようだ。

礼文島の交通事情

観光よりも生活のためにクルマが必要

礼文島の観光スポットは、車道のない西海岸に集中している。

トレッキングの発着点となるスコトン岬や桃岩には、観光バスが行き来できる車道と駐車場が整備されており、大型のキャンピングカーでも行くことができるのだが、終着点から発着点に再び歩いて戻らなければならない。

つまり、カヌーで川下りをする時のように、2台のクルマがない限り、必ず徒歩で往復しなければならないわけだ。ゆえに各コースを歩く際には、クルマはむしろ足手まといとなり、観光には公共交通機関の利用がお勧めという結論になる。

礼文島内には宗谷バスが路線運行しているが、ハイシーズンでもスコトン岬から香深のフェリーターミナル間を運行しているのは1日5便、しかも料金はひとり片道1000円を越える。

なお島にはセイコーマートが一軒だけあるが、香深のセイコーマートは「ホットシェフ」と呼ばれる店内でファストフードを作る設備があり、稚内から荷物がまだ届いていない早朝でも、おにぎりや焼きたてのパンなどが手に入る。

礼文滝や4時間コースを歩くには、食べ物の持参が好ましいことを考えると、やはり自由の効く移動手段が欲しい。

それを考えると、事前にここに書かれていることを掌握し、万全の準備を整えたとしても、登山の縦走経験などがなければ、クルマなしで耐えられるのはせいぜい2泊までだろう。筆者の最初の旅がそうだった。

礼文島の車中泊事情

最後は車中泊事情について記載しよう。
礼文島で車中泊ができる場所は島の南北に存在する。

まず安心という観点では、島の北部にある「久種湖畔キャンプ場」がお勧めだ。区画サイトもバンガローもある高企画キャンプ場ながら、フリーサイト料金を支払えば駐車場で車中泊ができる。
「岬めぐりコース」に近い、久種湖畔キャンプ場 
礼文島唯一の電源サイトがある久種湖畔キャンプ場に関する記述です。

また近くの「スコトン岬の無料駐車場」にはトイレがあり、周囲にはテーブルとベンチが置かれている。
野生のアザラシが見られる スコトン岬
礼文島・北部にあるスコトン岬に関する記述です。

いずれも買い物・入浴ともに便利とはいえないが、マイカーなら香深まで行けば問題はなかろう。

かつては久種湖の近くに「船泊湯」という銭湯があったが、既に廃業しており、代わりにキャンプ場にシャワー室が設置されている。

なお、島内にあるもうひとつの「緑が丘公園キャンプ場」には、車中泊ができるスペースは見当たらなかった。

いっぽう南部の場合、入浴・食事・買い出し等の利便性が高いのは、「香深フェリーターミナルの無料駐車場」になる。
礼文島で一番利便性の高い車中泊スポットは、香深フェリーターミナル
礼文島での車中泊に便利な、香深フェリーターミナルの無料駐車場に関する記述です。

クルマで旅する道北
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